2008年07月23日

作業療法士の仕事について

 作業療法士の職務内容は多岐に渡ります。大きな柱となるのが以下に示す4つの分野でのリハビリ支援業務です。
 一つには、医療分野におけるリハビリです。これは理学療法士との連携が重要で、特に怪我などが快復した後に動かせるようになるまでが理学療法士による範疇だとすれば、そこから日常的な動作が行えるようになるまでを支援するのが、作業療法士の範疇だと言えましょう。
 次は、福祉の分野における活動で、これは身体・精神障害や知能障害を有する人々、ならびに高齢者に対する施設において、それぞれの状態にあった適切なリハビリの作業を支援してゆくことが主な職務となります。特に、適切な作業療法がある種の精神的な病の症状に対して、一定の効果が認められていることもあり、こういった側面が理学療法士と決定的に異なる点であると言えるかも知れません。
 続いて、教育関連の分野では、主に障害児童に対するもので、養護学校などや共同作業場もこれに含まれます。この場合の作業というのは、特に自立支援の色合いが強く、作業を通じて作成された品物を販売することによる金銭面での生活支援という特徴があります。
 最後に、保健行政の分野においての作業療法士としての活動です。いわゆる保健所や、精神保健福祉センター、児童相談所、障害者センター等々、今までに挙げた分野を総括する行政の一員としての役割を担う立場と言って良いでしょう。それぞれの分野での活動に際して、作業療法士としての知識を活かして、行政として適正な対応が出来るようにすることがその職務です。


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作業療法士の求人を探す

まず探している職場の存在する自治体、都道府県の作業療法士会が求人情報を扱っていないかどうかチェックしてみましょう。これは自治体ごとの作業療法士会の対応によって違いますが、もし掲載頻度が高ければ定期的にチェックしておくことで、希望の条件の求人に出会えるかもしれません。
 他に公的機関で求人情報を得る先としては、福祉人材センター・福祉人材バンクというものがあります。これは社会福祉法による求職中の福祉従事者と求人を出している事業者とを結び付ける役割を担うものであり、いわば、医療福祉関係に特化したハローワークと言えます。福祉人材センターは各都道府県ごとに設置され、その運営は都道府県ごとの社会福祉協議会によってなされ、福祉人材バンクは福祉人材センターの市町村レベルでの支所という位置付けがなされています。また、これらを統括するものとして、中央福祉人材センターがあり、これは中央の管轄下の元で運営されている、いわゆる各地の福祉人材センターの大元締めであると言えます。
 そういった公的機関が用意されているとはいえ、地方の規模の小さいところになるとネットを介しては探し辛い側面もあります。インターネット上の求人をメインで探す場合には、総合求人サイトよりかは、医療系、ないしは、福祉系に特化した求人サイトをチェックするとよいかも知れません。
 また作業療法士は比較的広範囲での業務をカバーする職種ですから、自分の経験や知識で対応出来る分野での求人かどうかも常に考えながら見ていかなくてはならないでしょう。

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作業療法士の学校について

前述しましたが、作業療法士になるには指定された大学、一部の短大、専門学校などの養成施設で必要とされる単位を全て取得しなければなりません。必要となる単位数は最低でも93単位であり、これが法律の定める3年以上という修学期間の長さの所以であると言えましょう。しかしながら、学校教育法の定めるところの大学は4年を修行年限としているので、最低限の単位数を修めた場合、大学の最終年次での在学中に国家試験を受験することが出来てしまいます。
 では、専門学校は大部分が3年かと言えば決してそうではなく、もちろん、3年での修了にしているところも少なくはありませんが、大学のように4年間の期間を確保し最低限必要な単位数をこなした後も、臨床での実習など、試験合格後並びに卒業後に現場に出た際に、いち早く即応できるようにと、独自のカリキュラムを組み立てているところもあります。
 また、既に理学療法士の資格を持っている人が改めて作業療法士の課程に臨む場合には、前述の理学療法士及び作業療法士法では二年以上の課程修得を定めていますが、単位数に直すと62単位となります。これは理学療法士になる際に修得した単位と重複するものを除いた数と考えられます。
 また、国家試験に合格し養成施設を修了したとしても必ずしも現場に出るばかりが選択肢ではありません。作業療法という分野の学問を究めるべく、大学院への進学という道もあります。この場合は、大学で課程を修めることが必要となってくるのは言うまでもありません。

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作業療法士の免許について

 作業療法士の免許は前述の国家試験を合格することが出来れば交付されます。これにより、作業療法士の職務を行うことが出来ますが、この職務を行う上での経験や知識の重要性を考えると、むしろそこからがスタート地点と言えるでしょう。そうやって作業療法士として積み上げた経験というものは、果たしてこの職業の内だけで完結してしまうものなのでしょうか。
 決してそうではないと思われます。近年、介護福祉士などの国家資格が新設され、様々な福祉関係の制度や施設が整備されていくにつれて、社会福祉の概念が職務の垣根を侵食していると言ってもよいのではないでしょうか。そして、それは作業療法士にとっても無関係であるとは言えません。
 最初にも述べたとおり、リハビリテーションの本来のあり方は、人がその人らしく生きる為に、何らかの要因によって失われたその人らしさを最大限取り戻せた上で暮らしてゆけるようにする、ということです。その観点から言えば、最近急増している介護の現場における諸問題について、作業療法士としての観点から応用出来ることがあるかもしれません。
 実際に、介護支援専門員(一般にケアマネージャーと呼ばれる職業です)の資格を取るための研修試験に臨む要件として、医師や看護師、薬剤師などの医療や福祉関係の分野で、5年以上の実務経験が必要とされているのですが、その医療従事者リストの中に作業療法士も含まれているのです。そういった現場から更に一歩進んだ形で、それまで学んだり経験したことを活かすのも一つの道ではないでしょうか。

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作業療法士の国家試験について

前述の通り、作業療法士の国家試験は年1回3月の初め頃に行われます。スケジュールでは2日間かけて行われることになっていますが、2日目は基本的には弱視等の視覚障害者向けの口述及び実技形式による試験日のため、一般の受験者は1日の午前、午後だけで終わりです。
 午前は実技問題、午後は一般問題が出題されますが、いずれも一般受験者は筆記のみで行われます。設問数はいずれも100問で、解答時間は約2時間半(試験用紙には正味2時間50分と記載されています)です。
 問題形式はいずれも、選択肢5つのうちから1つないしは2つを選んで解答する形式です。
合格基準は4月に行われる合格発表の折に公表されますが、概ね午前午後の問題全ての得点の合計のうちで約6割、ならびに、午後の実技試験のうちで約3割の正解率を満たすこと、であるようです。 
 一般問題で出題範囲とされる科目は以下の通りです。解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)、臨床医学大要(人間発達学を含む)及び作業療法であり、実技問題での出題範囲の科目は運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む)及び作業療法です。
 ここ数年の合格率は、第35回の97.5%を最高水準として、特に第40回の88.4%や、第42回の85.8%などのように、8割は下らないものの徐々に下降している傾向にあります。これは養成施設が年代を経るにつれて増加したことによる受験者全体の質の低下が一因となっている可能性があります。
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作業療法士の資格を取るには

 作業療法士は理学療法士及び作業療法士法という法律によって規定されている名称独占(これと紛らわしい名称を用いてはならないという種別)の国家資格です。そして、この法律においては、作業療法士になるには、国家試験を受験し、それに合格した後、厚生大臣より免許を受けなくてはなりません。国家試験は年1回行われ、2008(平成20)年3月の初めに行われる予定の試験で第43回を数えます。
 作業療法士国家試験の受験資格を得るには、学校教育法第九十条第一項の規定により大学に入学することができる者、即ち、高卒以上の学歴を持ち、作業療法士養成施設において3年以上の課程を修めた者である必要があります。
 この作業療法士養成施設とは、文科省あるいは厚生省が指定した大学、短期大学、専門学校がこれに該当します。また、外国で日本における作業療法士の養成学校と同等と判断される学校を卒業するか、あるいは、外国で日本における作業療法士の資格と同等と判断され得る資格を取得した者についても国家試験の受験資格が与えられます。医師などの国家試験における予備試験の類は存在しないようです。
 また、法律上で一括りにされて一緒くたにされている理学療法士については、同じく定められた養成施設においての2年以上の課程修得により作業療法士の受験資格を得ることができます。これは逆のケース、即ち、既に作業療法士の資格を持つ者が理学療法士の受験資格を得るための方法としても成り立ちます。

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日本作業療法士協会について

日本作業療法士協会は、作業療法士とその活動に賛同する個人・法人を主たる会員とした団体です。作業療法士ならびに作業療法というリハビリ手法の啓蒙や広報、ならびに実際に職務に携わっている有資格者に対して研修や学会開催などを通じた職能団体として活動しています。他にも、協会として厚生労働省に提言や要望を行うなどの政治活動を行う団体としての側面もあります。
 設立は資格を規定している「理学療法士及び作業療法士法」が1965(昭和40)年に制定されたのを受けて、正式に認定された作業療法士が誕生した1966(昭和41)年ですが、法人格を取得し社団法人となったのは、1981(昭和56)年です。必ずしも入会は強制ではありませんが、協会の発表によれば、2007(平成19)年9月現在で32,559名の会員を擁しているとのことです。また下部組織として各都道府県ごとに作業療法士会があり、作業療法士学会は各都道府県の作業療法士会が回り持ちで運営しているようです。ちなみに、次に開催される第42回日本作業療法学会は長崎で開催され、長崎作業療法士会がその運営を担っています。ですが、あくまで主催は日本作業療法士協会です。
 他に特色としては、衛星放送(プラットホームはSKY PerfectTV!)における医療福祉チャンネル774において、他の幾つかの医療福祉関係の分野に混じってOT(作業療法士)向けの放送を行っている点が挙げられます。これは協会員であれば特典として料金の割引を受けられるとのことです。

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作業療法士とは

何か病気に罹ったり、怪我を負ってしまった後、それらが快復してもすぐにまた元の日常生活に戻れるとは限りません。しばらく使っていなかった身体の機能を取り戻すのに、長い時間を要することもあります。そういった状態にある人々の復帰の手助けを行う職種は、主としてリハビリ関連職と呼ばれ、作業療法士もそういった職の一つです。英語ではOccupational Therapistといい、その頭文字を取ってOTという略称が存在し、これは日本においても作業療法士を指すものとして扱われます。
 リハビリテーションという語は単に身体的な機能回復のための訓練のことだけを差すのではなく、障害を持つ人々が社会生活を送る上で必要となる訓練など、広範囲に渡って適用される言葉です。この辺りの経緯はノーマライゼーションの理念の確立の大きな要因となっていることは間違いないでしょう。
 さて、作業療法士は確かにリハビリに携わる職種ではありますが、病院でのリハビリと聞いて通常まず最初に思い浮かべるのは、体操などの運動を通じて機能の快復を計ろうとしている姿ではないでしょうか、それらも確かにリハビリですが、それは理学療法士という別の職種の領域であり、作業療法士のそれとはあくまで似て非なるものです。
 作業療法士の領域は作業という語の示すとおり、例えば、手であれば、動かせるようになった状態から、何らかの作業を行っていくことを通じて快復へと導いていくといった感じになります。理学療法士が主として身体的機能の快復に重点を置いているのに対して、作業療法士のそれは精神的アプローチの一つであるという点も大きな違いと言えるでしょう。

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